B級理学療法士の時間

理学療法士から見た社会や介護の今後、仕事について 趣味と実益を兼ねた投資・資産運用などなど

地域医療構想 入院ベッド数15万床削減で理学療法士はどうなる?

地域医療構想


2017年4月2日の新聞で以下のような記事が出ていました。

入院ベッド15万病床削減 地域医療構想で25年までに


このタイトルだけを見たとき単純に、ベッド数が減るのか、それなら病院で働く理学療法士は減ることになるなと考えたのですがそういうわけでもないようです。


まず地域医療構想についてコトバンクより引用します。

地域医療構想
2014年に成立した医療介護総合確保推進法によって都道府県が策定することを義務化した。限られた医療資源を効率的に活用し、切れ目のない医療・介護サービスの体制を築く目的で、将来の医療需要と病床の必要量を推計し、地域の実情に応じた方向性を定めていく。

診療記録や人口推計などをもとに国の定めた計算方式で将来の医療需要を推計。在宅医療・介護の推進を前提に、区域ごとの必要病床数を定め、実現に向けた方策を決める。政府は25年までに病床を全国で16万~20万床(13年比)削減できるとの目標を公表している。

これにより各都道府県が必要となる入院ベッド数を集計した結果が15年に内閣官房が示した削減目安の16~20万床という数字と近いものになったわけです。


しかしこれは全体の入院ベッド数を均等に一割削減するというわけではなく

機能別では、救急対応を担う重症患者向けの高度急性期と急性期のベッドは計約53万床(15年比で30・0%減)が必要になる。利用者の多くを占める現役世代が減る影響もあり、全都道府県で減る。逆に高齢者らのリハビリなどを担う回復期のベッドは全都道府県で増え、計約38万床(同190・7%増)。長期療養の患者が入る慢性期のベッドは計約28万床(同19・5%減)で、首都圏など一部を除き減る。

とあるように急性期や慢性期のベッドは減らすが回復期のベッドは増やすことを想定しています。
僕の知り合いの病院でも2年前までは回復期病棟がなかったため理学療法士4人でまわしていましたが、その後回復期病棟ができたため、病院のベッド数は変わらないのに理学療法士と作業療法士、言語聴覚士合わせて30人の大所帯になりました。
ここから考えると、病院に勤める理学療法士などのリハビリ職の数はむしろ増えることになりそうです。


一方で

年間40兆円を超える国民医療費のうち4割を占める入院費を減らすことは大きな課題となっている。政府は18年度の診療報酬改定でも入院患者を在宅医療に移す流れを促していく方針。
と、あくまでこの地域医療構想も医療費の削減を大きな目標としていることから回復期病棟が増加した割合に応じて同じようにそこに充てる医療費も増加するとは考えにくく、なんらかの方法で点数を削ってくるでしょう。
そうなると、理学療法士の立場から見れば職場は増えるが今後より安い労働力にならざるを得ないと考えられます。

 

さらに

一方、全国の病院の7割は民間経営のため、地域医療構想に基づく削減計画は強制できない。都道府県が「自主的な取り組み」を促すことになるが、実効性は不透明だ。
とあり、入院ベッド数の削減も強制力がないため実際には計画が達成されない可能性があります。しかし医療費の削減は急務でしょうから、計画通りに入院ベッド数の削減が進まなかった場合にはより強硬な手段が取られることも考えられます。

また、来年度には医療保険と介護保険の同時改定も控えているため、厚労省や政治の動きにより注意が必要となりそうです。



普通に病院や介護施設で働く理学療法士はこれからは厳しい状況が予想されます。そのため今までの仕事を続けたい人こそ、理学療法士に人生全てを預けきるのではなく、少しでも別の収入源を持った方がより自分らしく働いていけると思っています。

そのために私自身は、小さい額からでも、まず投資を始めることがいいと考え、実行しています。
理学療法士の将来に不安がある人へ 投資とか副業とか
このように得られるリターンは少なくても、安全な方法はあるものです。

理学療法士の将来に不安がある人へ 投資とか副業とか

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今、理学療法士として病院などで働いていて、漠然と将来に対する不安を持っている人も少なくないのではないでしょうか?

医療保険や介護保険の改定のたびにリハビリの点数は下げられ、締め付けも厳しくなっています。

それに加えて理学療法士は人手不足の看護師と違い、養成校の増加により一年間に新しく理学療法士になる人数も増加していて、人余りも指摘されています。

そのため今のところ選ばなければ仕事はあるとはいえ、人気のある病院の求人は倍率何十倍というところもあります。

また、病院に就職したとしても、昔みたいに、勉強して、休みの日には研修会やセミナーに参加して、時々学会発表をして、ということをやっていても将来が保障されているわけではありません。

昔の理学療法士はこれくらいやっていたら、ほっといても給料が上がり安泰だったんですけどね。


大学の先生を目指すのも今はかなり大変ですね。四年制の国公立の大学も今は多くなっていて、そこで博士課程まで取っても、自分の卒業した大学に残ることも難しい状況です。
昔だったら専門学校や短大を出て、通信で何かの修士を取って大学の先生に、という人も多いです。今の優秀な学生さんと張り合えないレベルの人でも教授などになることができているわけです。

まあこれは先行者利益ということでしょうがないことではあります。松下幸之助が今の世に生まれ変わっても今から家電で世界レベルの大企業を興すことは難しいでしょう。




そういった状況に不満を持ち、理学療法士の資格を持った上で整体師として独立すしているような人も見かけます。しかしこれもやはり一般的とはいえないでしょう。
そもそも理学療法士としては開業できないために整体師と名を変えてやっていたりするわけですし、たいていの人は理学療法士の資格を取ろうと思ったときに独立開業という働き方を希望しているわけじゃなく、病院や介護施設、訪問あたりで働くことを想定しているんじゃないでしょか。

ただ、そうなると上でも書いたように国の医療保険、介護保険の政策によって状況が左右されるし、それもここ何年も悪い方向にばかり改定されています。
自分のやりたい形の仕事ができる病院の給料が高いというわけでもなく、サービス残業が常態化しているような職場も多々あります。


そんな状況の中では私自身はたとえ小さくてもいくつかの収入源を得られることが大事だと思っています。


別収入を持つことでゆとりが出来れば給料などの条件の重要度を落として自分にとって働きやすい、もしくはやりたいことをやれる職場を選びやすくなります。それだけでもかなり精神衛生上よいと思うのです。

自分自身はその別の収入を投資・資産運用と、ブログの運営から得ようとしています。
まあブログにはまだまだこれからですけどね。収入を得ようと思って始めたものの、まずは自分が頭の中で考えたことをちゃんと書けるかどうかの練習の場となっています。


話が逸れましたが、ここでは今までまったく投資や資産運用に手を出したことがない人向けに「コスト」はかかるものの「リスク」はない資産運用のやり方をお話したいと思います。

投資や資産運用をお勧めする理由は2つあります。
1つめは投資をすることで経済や社会についてより学び、考えるようになるということです。投資をするためには社会や経済の今後の見通しについて自分なりの考えを持つ必要が出てきます。やはり自分のお金がかかると学ぶにも真剣さが違います。
理学療法士の中には神経や筋肉のことには詳しくても社会のことにあまり関心がない人もいますからね。

そしてもう1つは自分が直接働くこと以外から、知識や情報を武器として収入が得られる経験を得るためです。たとえ最初は数万のことであってもこの経験が人生を変えると信じています。


さて、本題のリスクのない資産運用ですが、信用取引を利用したクロス取引というやり方です。

信用取引は危険? それは完全に誤解です

先日信用取引は危険なものではないということを記事にしました。


クロス取引ではこの信用取引の「売り」と現物の「買い」を同時に行い、株主優待を取得します。
そうすることで株価が変動したとしても信用の売りと現物の買いの損益が相殺されるため、値動きの影響は全く受けません。
これが「リスク」がないということです。「リスク」は危険という意味ではなく変動のことなので、ここではプラスもマイナスもありません。

そして、この売り買いのために手数料がかかります。
さらに信用の売りに対しては株を借りるための貸株料を支払う必要があります。
これらが「コスト」となります。

自分は主にカブドットコム証券を利用していますが大雑把に見積もって株価に対して0.2%を切ります。
30万円の株でこのクロス取引を行うのに600円はかからないことが多いです。
30万円でクオカードを3000円分貰える、といったような会社を選んで取引するわけです。
そして、配当落日(その日に株を持っていれば配当と株主優待の権利を得られる日)に品渡(現物を信用売りの返済に充てる、手数料なし)をして終了です。

手順としてはまったくこれだけなのですが、実際に行う場合には以下のことは気をつけてもらいたいと思います。

「配当落日の確認」
「制度信用ではなく一般信用を利用する」
「一般信用の在庫を少し早めに確認する」
「配当落日の場中に品渡を行う」
「資金は多めに拘束されるので保証金全額を取引に当てられるわけではない」

といったあたりでしょうか。


このように、知っているだけで簡単にリスクなく利益が得られる方法があるわけですが、やっていない人は多いです。それはふるさと納税でも同じですが、いまやネットで簡単に行えて確定申告の必要ないやり方もできるのですが、意外とやっていない人が多いですね。

ふるさと納税終了か?やるなら今のうち

まあクロス取引の方はこれでできると言われても多少は株式投資についての知識がなければ若干ハードルは高いかもしれません。
しかし今すぐに必要でない資金が300万ほどあり、年収が400万ほどある、といった条件の人であればこの2つだけでも年間10万円程度得られることになります。
試してみる価値は十分にあると思います。



先月の実績はこちら
クロス取引による実績 2017年3月度だけで利回りは0.7%以上


ただ、こういったテクニック的なことをいくら学んでも身にならないタイプの人が必ずいます。
そういう方にはまずはこちら
投資や資産運用、副業を考える前に「一生お金に困らない生き方」

運動学習理論 理学療法士などリハビリ職向け

運動学習


以前に勉強会を行ったときにまとめた内容です。
少々古いものですが運動学習理論の進化の過程も示しているので一定の役には立ちます。興味がある人はさらに最新の理論を学ばれるといいでしょう。



運動学習


・練習や経験に基づく一連の過程であり、結果として技能的行動を行いうる能力の比較的永続的な変化をもたらすもの。

・発達や成熟などのよる行動の変化は除外される。

・運動学習は技能的行動に関する「能力」を獲得する過程である。

・「能力」というのは概念であり直接見ることができない

→学習の結果として生じる行動の変化を測定の指標にする(心理学的方法)


運動学習の主要な測定の指標は運動反応の正確性、つまり誤差を示すスコアである。

・離散的運動課題:運動に開始と終わりがあり比較的短時間で行われ、結果を1つのスコアで表すことができる。(握力計を50%の力で握るなど)

・連続的運動課題:動き続ける標的を追跡させるトラッキング課題など。


学習の形成度

・学習曲線:古くから学習の指標とされてきた。横軸に練習試行、縦軸に誤差のスコアをとり練習中の誤差の変化を示したグラフ。

→しかし学習者の疲労、指導者からの助言や動機付けなど練習中にしか存在しない要因が影響する可能性がある

・トランスファー・デザイン:プレテスト、練習試行群、ポストテストの3つの部分から構成される。

・プレテスト;学習者が成人の場合まったく新奇の運動はほとんどなく、過去に経験した運動を応用して行われる。そこで学習前に運動の正確性を確認するために行う。

・練習試行群;実験操作の対象となる部分で、ここで学習の形成に影響を及ぼすと考えられる要因(試行回数、フィードバックの与え方、練習の順序など)が実験者の意図により操作される。従来学習曲線と呼ばれたものはこの練習試行群での行動の変化だがここではパフォーマンス曲線と呼ばれ純粋な学習の指標とはならない。

・ポストテスト;練習後10数分程度の休止後に実施される短期保持テスト、24時間以上後に行われる遅延テストがある。遅延テストはさらに練習と同じ課題を行う保持テスト、異なる課題を行う転移テストに区別できる。


新しい理論

行動に関するストラテジの学習であるのと同等に知覚に関する新たなストラテジの学習も含み、知覚・認知・行動の相互作用から運動学習が形成される。




アダムスの閉ループ理論

 単純な自己ペースの運動を行うとき、動作方向と動作展開の限度が決定されなければならず、その時に参考にするのが過去の動作の記憶であり、それを知覚痕跡と呼んだ。

  動作の開始にはもう1つ別の記憶が必要とされた。これは記憶痕跡と呼ばれ、反応を選択し開始する機能のみを持っている。動作はこれによって開始され、四肢の動きや状況の変化を知覚痕跡にフィードバックしながら調整が進行し、目的の方向に目的の範囲だけ四肢が動いて動作が完了される。記憶痕跡によって開始された動作は、知覚痕跡にフィードバックされながら遂行される。

  よってこの理論においては運動スキルの再教育には患者ができるだけ正確な動きをより長い時間費やすことが良い学習に必要ということになる。


この理論に対する批判

動物や人間は感覚のフィードバックがなくても運動が出来る。

→求心路の遮断後にも特定のタイプの学習能力を持つ

記憶容量の問題

→それまでに行ったすべての動きのために個別の知覚痕跡を蓄えておくことが不可能

新奇性の問題

→記憶痕跡や知覚痕跡が形成されていないので動作を行えない。

KRなしでも学習は促進される

→この理論では過去の記憶と行った運動の誤差は検出されるが目標動作との誤差は検出できずKRなしでは学習が促進されないことになる。



情報処理理論

 実験的にある運動課題を学習させる場合、学習者を取り巻く環境にはさまざまな情報が存在している。環境要因など運動開始以前から利用可能な情報と運動中あるいは運動の結果として利用可能になる情報がある。後者は運動に伴う感覚フィードバックと指導者から意図的に与えられる情報に分けられる。その代表的なものがKRknowledgeof result)である。

  • KR:学習者の練習中のパフォーマンスと学習レベルを変化させる比較的永続的な作用を併せ持つとされる。


スキーマ理論

 Schmidtにより打ち立てられた概念。スキーマとは知識や活動の枠組みで、特性を抽象化した概念であり具体的にはさまざまな表現をとるが機能的には同じとみなせるまとまり。知覚においては「犬」という概念が今までに経験した視覚刺激の総体ではなく抽象的な何かであるということ。

→なぜなら新しく見た犬は過去に経験されていないが犬とわかる

Schmidtは同じようなことが運動を遂行する場合にも言えると考えた。

→同じ人がざまざまな部位で文字を書いても似たようなものになる。ある動作について動作を速くしたり遅くしたりすると、各部分の比率が保たれる。

スキーマ理論では4つの要素が記憶されると仮定する。

①初期状態:身体の状態と環境の状態が含まれる。

②反応の特異化:人間は記憶としてあらかじめ蓄えられている運動プログラムによって運動を開始すると考えられるが、個々の運動に1対1対応した個別プログラムではなく一般化したプログラム(GMPgeneralized motor program)であると考える。実際の運動遂行に当たっては速度、強度などのパラメーターの決定が必要。

③運動に伴って生じる一連の感覚:運動に伴う固有受容器、外受容器からの感覚の情報を記憶する。

④運動の帰結:KRや遂行者自身が知りえた結果を記憶する。


再生スキーマ:過去に行った運動の結果とそのときに用いた反応の特異化(パラメーターの決定)の関係である。

再認スキーマ:過去に行った運動の結果とそのときに生じた一連の感覚の関係である。現在進行中の動作の制御よりも学習のために使われる。



生態学的アプローチ

 このアプローチでは中枢による制御という前提を放棄する。何が運動を制御するのかというと中枢神経も、下位レベルの神経系も、末梢運動器も環境もそれぞれに自己組織化されたシステムでありそれらが相互に作用し合って運動が引き起こされると考えられる。

 生態学的アプローチでは知覚と運動が本質的には分けられない一体のものだと考える。

→よって運動学習は課題とそれを遂行する環境の制約に応じた知覚―行動の協応性を増すことであると考える。最適なストラテジを検索するためには最適な知覚的手がかりと最適な運動反応が発見されなければならない。


Bernstein問題

→システム理論も、生態学的アプローチもBernstein問題への1つの解法である。

①自由度の問題:ある運動を考えたとき、たとえば目標へのリーチを考えても無数の組み合わせがある。

②文脈の多義性の問題:運動は瞬間で終了せず、ある程度の時間の幅を持っている。したがってその瞬間の前後の状況判断が必要となる。



各理論の臨床適応

たとえば患者がグラスを持ち上げるような新しい運動スキルを学ぶとき、各理論に従ったアプローチがどのようなものになるかを挙げる。

・閉ループ理論

グラスという到達点に対して正確な同じ動きを反復して練習する、そしてその可能な限り正確な動きをできるだけ長い時間行う。つまりは目標の「正しい」動作は1つに決められる。

・システム理論

より多くの条件化で練習を行う。グラスの種類、中に入れるものなどを様々に変えた条件で行う。ただし同じスキーマの中でのパラメーターの変更の多様さを目的としている。

・生態学的アプローチ

患者がさまざまな方法で運動課題を達成できるように可能な知覚の探索の方法を助ける、つまりは運動能力、知覚機能の正確性の減退などの条件の中で患者自身が使える知覚的手がかりを見つけて、その中の最良の解決法を発見することができるよう援助することである。

よって単に効率的な運動戦略を発達させることだけをするのではなく、グラスが滑りやすいか、どのくらい重いか、また中身がどのくらい入っているかという知覚的な手がかりを本人が確認できるように導かなければならない。




以上となります。理学療法士や作業療法士でも意外と運動学習については理解している人が少ないといった印象を持っています。
もう一歩理解を深めたい場合にはこの一冊が最適でしょう。
自分自身、特定の手技を学ぶよりはこういった話しを突き詰める方が好みに合っています。






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